Chief blog塾長ブログ

2018.10.30

中学校試験と高校入試模試との差

中学校3年生の保護者面談終了。
高校入試というとても大切な選択が充実できるよう、
広い意味での情報提供などを行いました。

さて、今年で気になったことが、
学校の成績と模試の点数との乖離です。

模試で偏差値65前後なのに、
学校の成績は半分程度というケースがそれなりにあるのです。

私はここで、中学校の先生を批判しようとしているわけではありません。
(現行の成績の付け方には大いに問題があると思っています)

公立高校は次の合計で合否が決まります。

  • 調査書点 27-135(ほとんどの学校でこの数字です)
  • 学力検査 0-500
  • 独自検査 α(面接や自己表現など)

調査書点とは、通知表の点数の合計です。学力検査とは入試のことです。割合からみれば、圧倒的に学力検査(入試)が大きいのです。

学力検査の問題(2018年2月前期数学・千葉)をご覧下さい。

20181030103606

正解率は次の通りです。

  1. 97.7%
  2. 95.5%
  3. 72.4%
  4. 81.7%
  5. 85.9%
  6. 79.4%

どれも正解率は高いですが、これらは全て1問5点の点数です。つまり、ひとつ間違えたら、5教科全ての評定が1下がる=5教科オール4がオール3になり、2問間違えたら、オール2になることと同じです。(実際の通知表で、そんなことはほぼありません)

次に英語です。

リスニング問題で、次のスペリングを書かせます。( )の数字は正答率

  1. sing(50.4%)
  2. Sunday(70.9%)
  3. eight(31.4%)
  4. homework(84.1%)

これは1問3点。

そして文法語法問題。

20181030103647

正解率は次の通り。

  1. 78.3%
  2. 57.7%
  3. 41.5%
  4. 64.8%
  5. 28.4%

これも全て1問3点。国数英の3教科の評価が全て変わるのと同じです。

最後に英作文。

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これは8点問題ですが、8点を取っているのは全体の9.4%です。1学年の教科は9教科ですから、全ての教科が+1になるほどの衝撃が、たった20語の英作文です。

試験問題は、出題者との対話です。

  • 本校に入るためなら、この問題のうち、この程度の点数は取って下さい

という問いかけです。

高校側からの問いかけと、中学校の先生からの問いかけ、
ここに差異があるときに、両者の点数が広がることもあるのかもしれません。

Sアカデミーは、
高校側からの問いかけ(高校入試)や、
大学側からの問いかけ(大学入試)に、
こだわっています。

どちらの方が合格に近づくかは、先ほどの割合をもう一度、ご覧下さい。

2018.10.25

センター試験で100点を突破するために必要なこと

昨日、教員時代から仲の良い先生から連絡がありました。
(千葉県内で偏差値60程度の学校です)

  • 河合塾偏差値37の英語の生徒(高校3年生)なんだけど、今から何をすればいい?

おそらく、こういう悩みは多いと思われます。

20181025102644
https://www.keinet.ne.jp/topics/17/20180202.pdf

このグラフは、センター試験の得点分布図です。センター試験は平均点が123点ですが、得点のいちばんの山は150~160点だということが分かります。そして160点を超えると、急に点数が下がる一方で、100点以下の生徒もかなりの人数のようです。

高校生が志望する傾向のある大学(GMARCH以上)を受験するためには、150点が必要でしょう。160点を超えるためには、「穴」のない英語力をつけなければならないから、160点には高い壁があるのでしょう。

その一方で、100点を取れない受験生も、皆さんが想像している以上にいます。定期テストで「それなり」の点数をとっている生徒も、100点に届いていないケースは多々あると思います。そのいちばんの理由は、中学校レベルの基礎ができていないからです。

中学校レベルの基礎はいくつかの段階に分かれますが、その基本は語順です。

語順と文型の考え方は近いですが、ちょっと異なります。

語順を意識して文法学習をすることが、100点突破には必要です。それがなければ、単語を勉強しても、難しい文法を勉強しても、あまり役に立たないと私には思われます。

2018.10.19

少人数の良さ

昨日は中学校3年生の数学を担当している講師と打ち合わせ。

高校入試まで残り3ヶ月なので、一人ひとりに対してどのような対応をしていくか、彼が必要な教材は何かあるかという2点です。特に、一人ひとりに対してどのような対応をしていくかに時間を使いました。千葉県の公立高校の試験は、国語→数学→英語の順番で午前中の試験があります。国語では大崩れはあまりないのですが、数学で失敗してしまうと、次の英語にも影響が出てしまいます。だから、数学の準備は英語以上にしっかりとさせたいところです。

私たちのスタイルは、「生徒一人ひとりのの弱いところをサポートする」だけではありません。「Aさんは、負けず嫌いなので課題を多くだそう」「Bさんは、Cさんと仲がいいので、ふたりあわせて指導をし、相互フォローができるようにしよう」「Dさんは、○○という性格だから、こんな「ことば」(これは企業秘密;笑)をかけていこう」などと、個人にあった対応を行います。性格的に、試験という舞台に強い生徒もいれば、少し引いてしまう生徒もいます。強い生徒は乗せて、引いてしまう生徒は勇気づける。こんな指導ができることが、少人数のいいところなんですよね。学校の先生ならご理解いただけるでしょうが、15-20人だったら、一人ひとりの心の動きが手に取るように分かります。

講師の生徒理解を聞きつつ、これから3ヶ月間、全体の授業だけでなく、一人ひとりをどうフォローしていくのかを話をしつつ、千葉の七星でラーメン。「生徒がかわいいから、最大限サポートをしたいんですよね」という彼のような講師が数学を担当してくれていることに心から感謝。9月に彼が訪れたカンボジアでの足裏マッサージの話しを聞きつつ、本千葉まで送り、解散。

「教え方」も大切ですが、生徒をどうやって勇気づけていくか、ということもそれに劣らず大切なことだと私は思っています。(ここ10年間は勇気づけることに力を入れています。)