Chief blog塾長ブログ

2022.04.21

「高1ショック(英語)」を回避する方法

高校1年生の授業はおそらく本格化していないでしょう。入学式の後で、学年集会やガイダンス、健康診断などで授業もつぶれることも多いでしょうから、ゴールデンウィーク前までの授業はゆっくりと進んでいきます。しかし、本格化していないこの時期の授業でさえ、難しくなってきているのではないでしょうか。

高校生になると、「分からない」ポイントがひとり一人違います。「高校生としての英語」を学習していくための土台が中学校の時にできあがっていないため、高校での英語が身につかないのです。世の中に「基本的な参考書・問題集」を意識しているものは少なくないですが、効果が出にくいひとつの要因が、「土台作り」を著者に見えていないからです。これは、生徒を観察しながら授業を作り上げている高校や塾・予備校の先生しか分からないでしょう。

高1ショックのいちばんの原因は、「分かっているようで分かっていない部分」「分かっていないのに、分かっているふりをしている部分」なんですよね。

例えば節と句の違い。「これは理由を表す副詞節で・・・」と授業でいわれれば、生徒は分かったように振る舞います。だって、周りを見ればみんな分かった顔をしているから、本人も分かった顔をしているわけです。

that節もそうです。比較的、I think that SV.に代表されるような動詞の目的語のthat節は分かりやすい。補語もやや分かりやすい。ところが、名詞と同格のthat節や、I’m sure that SV.のように副詞節を導くものとの連携になるとお手上げ状態になる。that SVを「SVということ」と覚えていると分からなくなるんだけど、だったらI think that SV.のthat SVを「SVということ」と教えなくていいのかというと、そうでもない。こういう部分は、教える側が「こう教えるべきだ」「このように理解すれば分かるようになるよ!」とするのではなく、生徒の反応を観察しながら教えていく必要があるところです。だから、与えられたテキストだけで教えてはダメで、自分で教科書を「料理」しなければならない。

このように、生徒を観察すれば、英語の「高1ショック」を引き起こさせないことができるのです。そして英語の高1ショックを回避できれば、高校生活も楽しくなるし(勉強が分かれば学校生活は楽しくなります)、大学受験も乗り越えられる可能性が高くなる。

現在、Sアカデミーの高校1年生の授業は、「高1ショック」を乗り越える講座になっています。今いるメンバーを見ると、1学期だけで問題がないでしょうから、そのメンバーは夏休み以降はほかの先生にお任せすることで、「脱高1ショック」→「発展的高1英語」にランクアップし、新規講座を夏休みから始める予定です。