Chief blog塾長ブログ

2022.09.16

「テスト対策」は行いません。「勉強する環境」があります。

公立高校入試は、都道府県によって制度は大きく異なります。千葉県の特徴は、「内申点の割合が低い」ことです。合否は「学力検査」500点と、「内申点」135点、それに学校の独自検査や調査書の内容で決まりますが、ここはそれほど大きな差がつきません。一部の進学校では内申点が67,5点まで圧縮されます。つまり、千葉県の公立高校は「しっかりとした学力をつけて高校に入学してきて下さい」というメッセージを出しています。

そもそも論なのですが、テストの点数だけで決められるものではありません。評価は「3観点」の総合的な評価ということになっており、ぶっちゃけた話、ブラックボックスのような観点さえあります。意欲や思考力など数値化できないものをABCと評価をし、それで5/4/3/2/1とします。そしてこのABCという評価の妥当性は誰かにチェックされるものではなく、教科担当に全てが委ねられています。

これで、その評価に高い信頼性を持たせろというのが無理な話です。一人ひとりの先生方の能力が高い低いということをいっているのではなく、システムとして無理な話だと私には思われます。

テスト対策を行わない第一の理由は「千葉県は内申点の割合が低い」ということです。

第2の理由は、こちらの方が大きいのですが、「対策」で作られた点数は見せかけの点数であり、実力ではないからです。「資格試験」であれば、話は全く異なります。以前に「運行管理者資格者証」の試験を受験したときは、しっかりと対策は行いました。意味が分からなくても、とりあえず出そうな数字や数字が出てくる順番(「2,1,3」など受験した人には分かりますよね)を覚えてテストに臨み、合格すれば「お終い」です。

しかし、勉強は違います。短期的に見ても、高校入試があります。もう少し長い目で考えれば、大学受験もあります。さらに長い目で考えれば、人生そのものです。「学ぶ」ということを意識しないで、定期テスト前のわずかな期間に「過去問」「出そうな問題」を繰り返し、「与えられた対策を行うことで、短期間で点数が伸びる」ということを学習した子どもが受験勉強にまじめに取り組めるとは考えにくいと私は思います。

私たちが試験前に用意していることは、「学習する自習環境」と「質問に対応する学生スタッフ(全員が卒塾生)」です。短期的にはいい結果は出なくても、長い目で見れば、いい結果につながっていきます。ちなみに、現大学1・2年生は、中学校の時に一切の定期テスト対策をしませんでした。そのときの方が、成績は伸びましたし、進学実績も高いものでした。