Chief blog塾長ブログ

2022.02.09

英語が苦手な高校2年生の人へ

この時期にフィーリングで英文を読んでいる次のような高校2年生は危機感を持っていますよね。他の人になんといわれようと、自分でよく分かっていないことは自分が分かっているはずです。具体的にいうと、次のことが分かっていません。

  • 不定詞の用法が分かっていない
  • 英文のSVを見抜けない
  • ingを見ると、現在分詞・進行形と思ってしまう
  • 「節と句の違い」といわれても、???となってしまう(節ってなに? 句ってなに?という状態)
  • 英文をじっくり読んでも、最終的に何が書いてあるのか分からない

いろんな状態がありますが、この状態では高校用の「基礎的な参考書」を勉強しても、きっと身につかないでしょう。単語を覚えようとしてもなかなか頭に入ってこないでしょう。

周囲(とくに親)からいわれて、気が進まない状況で塾や予備校に入っても役に立ちません。はっきり言いましょう。周囲にいわれて勉強しようとしても役に立ちません。自分が困ったときにはじめて、塾や予備校は役に立ちます。親からの勧めで行ったところで力がつくはずがありません。

「0からスタートする」ためには「高校生としてのプライド」を飲み込みましょう。そして、「~をすれば大丈夫」という甘い言葉を信じないようにしましょう。「やり直しの英語」を教えられる人はそれほど多くないですし、有名講師と呼ばれる権威に頼ってもおそらく難しい。周りからの「△△という参考書・講座がいいよ」というような「悪魔のささやき」もあるでしょう。それもあまり気にしてはいけません。他の人に全面的に頼ってはダメです。自分でやらなければいけません。

いちばんの近道は、皆さんの周りの信頼できる先生を思い浮かべて下さい。そして中学1年生用の教科書を音読する。内容を目の前の子どもに伝えるような気持ちで音読をする。100回は音読しましょう。分からない部分は信頼できる先生に尋ねる。そして中学2年、3年と学年をあげていきます。今の中学2・3年生の教科書はかなり難しいです。それをとにかく音読しましょう。

教科書がない人は、拙著『短文で覚える中学英単語1900』でもかまいません。著者として自信を持っていいますが、「短文を覚えて、日本語→英語にできるようにする」ことを学習者に求めたい。何度も音読をする、そして暗唱をする。分からないところは信頼できる先生に尋ねる。そして暗唱する。理屈は後からついてきます。誤解されるかもしれませんが、理屈は後からついてきます。そして、高校1年次の教科書をじっくり読んでいく。全文を日本語に訳して、音読をする。

文法を勉強したければ、拙著『やさしくわかりやすい英文法』もお勧めです。ただし、文法の問題集だけで学習するよりも、教科書に出てきた文法事項を問題集で演習しましょう。(『やさしくわかりやすい英文法』は改訂版が3月に発売されます)

英語を基礎から学び直したいと思ったら、人に頼らない。頼っていいのは、信頼できる学校の英語の先生だけです。遠い人ほど、英雄視しがちですが、皆さんを本当にサポートしてくれる人は身近にいる学校の先生なんですよ。