Chief blog塾長ブログ

2022.09.24

レビュー御礼『高校やさしくわかりやすい英文法』

amazonで拙著『高校やさしくわかりやすい英文法』に嬉しいレビューがありました。本書の狙いを理解して下さっていることに、本来はAmazon上でお礼を申し上げたいのですが、著者は返信できる機能がないため、拙ブログで感謝いたします。

同書のいちばんの狙いは「名詞のまとまり」を理解するということです。to不定詞の名詞的用法も形容詞的用法も、関係代名詞も、すべて「名詞のまとまり」です。そこが理解できれば、一歩先に進めるのですが、ここを「なんとなく」で理解してしまうと、高校に入学してから英語が分からなくなります。そういう生徒を私は何人も見てきました。少し長いですが、引用します。

  • 英語はわりと得意な準一級まで持ってる母親です。英語の長文を訳すのが遅かった息子に購入しました。
    実は最初は本書でなくて「高校入試スーパーゼミ英語長文」を購入しました。それには載ってない文法があったので、本書も購入しました。

    スーパーゼミ長文では、書きこませないでメモだけさせて日本語訳は口で言わせました。構文などをリピートで言わせて確認した後、付属の長文問題を解かせたところ満点!2問目も満点が取れたので、高校入試過去問に移行できました。
    私も息子も手応えを感じています。
    「高校入試スーパーゼミ」では入ってない文法があったため、本書を購入しました。引き続き、高校入試過去問と並行して本書をする予定です。

    スーパーゼミをする前は、長文を、私が文法やまとまりに注意して解説しながら訳してみせてましたが、無駄ではなかったですが、時間がかかってたわりに、力が付いてるのか不安でした。到底本人1人で長文を読ませられませんでした。
    スーパーゼミを使って、まとまりだけを訳す練習をすることで、あんなに苦手だった長文が訳せるように!息子も私も感動しました。
    英語は、修飾語がたくさんくっつくことで、長くむずかしく感じますからね。よく、英語は、主語と動詞を見つけるのがカギって言われますけど、それはそうだけど、それだけの説明では不十分なんですよね。それで教えると、例えばalwaysとかが入ってたら、alwaysを動詞と間違えたり主語と間違えたりしてしまう。主語が関係代名詞や分詞などで修飾されてた日には、英語の長文を読みなれてない人にとっては、もうワケワカメ状態になるのだと思います。それが、スーパーゼミや、本書で解決!!
    スーパーゼミ長文と、本書を作って下さった先生、本当に本当にありがとうございます。
    こころから感謝です。

本当にありがとうございました。同書は文英堂の編集者にサポートされながら、文英堂の編集者と私だけで作ったものです。(チームで作り、私の名前で出しているわけではありません) このようなレビューをいただけると、私だけでなく、編集者の励みにもなります。

手前味噌になりますが、英語の初歩として

の組み合わせは最強だと思っています。もしよろしければ、ご覧下さい。

2022.09.18

『定期考査対策』をしない理由2

「定期考査対策」の弊害と思われるものを書いていきます。

もし、確実に点数が取れる「定期考査対策」があったとしたら、多くの中学生が受講したいと思うでしょうね。直前の1週間程度でいい点数が取れるのであれば、確かに魅力的です。
しかし、もしそういう『対策』があったとしたら、日頃の勉強をしなくなりませんか? 日頃の学習量はあまり多くなく、試験の直前だけ「対策」をして点数をとり、帳尻を合わせるような学習で、本当に学力がつくと思う人がいるでしょうか。もっというと、それで点数を取った子どもが、社会で働くときに生産的に労働ができるとは私には思えません。

そんな小手先の勉強をありがたがっても、学力はつきません。だから高校生になったときに、急に英語が分からなくなるという問題が起きてしまいます。「基本」とは教えられることで身につくことではなく、自分で試行錯誤を繰り返しながら身につけていくものです。これは実際に働くようになると、その重要性に気づくことは多くの保護者の方は理解して下さるのではないでしょうか。

「いちばんの定期テスト対策は日常の学習」だと私は思います。勉強する空間、分からないときに質問に答えてくれる講師(チューター)、学習すべきことを相談してくれる講師がいることが、いちばんの定期テストだけでなく、高校入試や大学入試のいちばんの「対策」です。だから、Sアカデミーは自習室にこだわっています。

2022.09.17

講師の松尾先生が紹介されました(PRESIDENT Online)

こちらは、松尾先生がメインで紹介されているわけではありません。松尾先生と同じく、千葉大工学部の飛び級入学第一号の佐藤和俊さんがメインで紹介されています。松尾先生は最後に現況が書かれているだけです。

松尾先生によると「飛び級入学」をしたからといって、研究者の道を全員が目指すわけではありません。もちろんその道を選ぶ人も少なからずいるようですが、今回の記事の佐藤さんのようにトレーラーのドライバーになったり、松尾先生のように生活に困っている人をサポートする仕事(市からの委託なので、安全なところです)を選んだりする人もいます。

松尾先生は、「誰しもが公平に、安全に生きていける社会を目指したい」と大学時代に考えるようになり、宇宙物理学(ブラックホール研究)から社会科学へと学問を変えます。そして、プラグラマーや社会活動を経て、現在の仕事(市から委託された「生活支援センター」(市町村によって名称が変わります)で働いています。ちなみに昨年度には「社会福祉士」の試験にも合格したほどの努力家です。

「自分の人生は自分で決めて、責任を持って歩んでいく」というポリシーが当塾にあります。自分の行動が、反社会的であったり、他者の尊厳を傷つけるものでない限り、全て許されるものです。「子どもがいうことを聞かない」ということはよく聞きますが、保護者の方もおそらく自分の親のいうことを聞かなかったでしょうし、「親が望む人生」を歩んではいないでしょう。(亡父は高校教師を辞めた私をみたら、どう思うか;苦笑)
子どもたちにも「自由な生き方=自分で選んだ生き方=自らが責任を持つ生き方」を認めるべきだし、子どもも自分の人生に真剣に向き合うべきだと当塾は考えています。

このポリシーと松尾先生の生き方はシンクロするので、当塾では高校生の数学ⅠAを担当しています。

最後に彼のすごいところは、同じ数学講師の七海先生の授業を見て、「この先生の方が私よりもずっと優秀ですよ」と言い切り、数学ⅡBやⅢの授業を委ねられたところかな。これ、なかなか難しいですよね、同教科の先生が「自分よりすごい!」と自然体でいえるのは。

そんな松尾先生の授業は、土曜日20:00~21:30にあります。現在、7名の生徒がⅠAを学んでいますが、あと3~4人は余裕があります。興味がある方はお気軽にご連絡ください。(043(306)9241 Sアカデミー)

2022.09.16

「テスト対策」は行いません。「勉強する環境」があります。

公立高校入試は、都道府県によって制度は大きく異なります。千葉県の特徴は、「内申点の割合が低い」ことです。合否は「学力検査」500点と、「内申点」135点、それに学校の独自検査や調査書の内容で決まりますが、ここはそれほど大きな差がつきません。一部の進学校では内申点が67,5点まで圧縮されます。つまり、千葉県の公立高校は「しっかりとした学力をつけて高校に入学してきて下さい」というメッセージを出しています。

そもそも論なのですが、テストの点数だけで決められるものではありません。評価は「3観点」の総合的な評価ということになっており、ぶっちゃけた話、ブラックボックスのような観点さえあります。意欲や思考力など数値化できないものをABCと評価をし、それで5/4/3/2/1とします。そしてこのABCという評価の妥当性は誰かにチェックされるものではなく、教科担当に全てが委ねられています。

これで、その評価に高い信頼性を持たせろというのが無理な話です。一人ひとりの先生方の能力が高い低いということをいっているのではなく、システムとして無理な話だと私には思われます。

テスト対策を行わない第一の理由は「千葉県は内申点の割合が低い」ということです。

第2の理由は、こちらの方が大きいのですが、「対策」で作られた点数は見せかけの点数であり、実力ではないからです。「資格試験」であれば、話は全く異なります。以前に「運行管理者資格者証」の試験を受験したときは、しっかりと対策は行いました。意味が分からなくても、とりあえず出そうな数字や数字が出てくる順番(「2,1,3」など受験した人には分かりますよね)を覚えてテストに臨み、合格すれば「お終い」です。

しかし、勉強は違います。短期的に見ても、高校入試があります。もう少し長い目で考えれば、大学受験もあります。さらに長い目で考えれば、人生そのものです。「学ぶ」ということを意識しないで、定期テスト前のわずかな期間に「過去問」「出そうな問題」を繰り返し、「与えられた対策を行うことで、短期間で点数が伸びる」ということを学習した子どもが受験勉強にまじめに取り組めるとは考えにくいと私は思います。

私たちが試験前に用意していることは、「学習する自習環境」と「質問に対応する学生スタッフ(全員が卒塾生)」です。短期的にはいい結果は出なくても、長い目で見れば、いい結果につながっていきます。ちなみに、現大学1・2年生は、中学校の時に一切の定期テスト対策をしませんでした。そのときの方が、成績は伸びましたし、進学実績も高いものでした。

 

2022.09.09

2022英語教育シンポジウムのお知らせ

始めて出会った自動翻訳はexciteでした。今から20年以上も前のことです。当然ながら「全く使えない」英語でしたが、どんな技術でも黎明期は「専門家からは馬鹿にされるレベル」です。それが徐々に精度を高めて、現在の代表的なアプリDeepLにいたっては、驚きを通り超えています。この技術はさらに進化し、それほど遠くない時代に、音声による同時通訳のレベルのアプリが開発されるのではないかなぁと素人の私は思ってしまいます。

その一方で、発音矯正や英単語学習などの、学習支援のアプリも多く開発されています。「英単語アプリmikan」や「ELSA Speak」など私も使っており、以前では考えられなかった学習サポートをアプリはしてくれます。

このような「翻訳アプリ時代に、どうして/どのように英語を学ぶか」ということについて、千葉市長・神谷俊一氏と京都大学教授・柳瀬陽介氏をお招きし、シンポジウムを行います。神谷市長は、ロンドン大学で学位をとるほど英語に造詣が深いだけでなく、選挙公約で教育問題をかかげそれを着実に実行されているほど、「子どもの成長」に深い関心を持って取り組んでいます。柳瀬先生については、皆さんご存じのあの柳瀬陽介先生です。

  • 日程 2022年10月8日(土) 15:00-16:00(開場 14:30)
  • 場所 クロスウエーブ幕張ホール(千葉市美浜区中瀬1-3 幕張テクノガーデンA棟)
  • 後援 千葉市・千葉市教育委員会
  • 協賛 Sアカデミー(千葉市美浜区打瀬2-5 パティオス三番街1F)
  • 定員 60名(千葉市在住・通学・通勤の方限定
  • 入場料無料こちらからお申し込み下さい

2022.07.22

公立学校の先生を応援します

飲みの席でもないのに個人に文句をつけるのも好きではないのですが、あまりにもひどいなぁという書き込みを見つけました。どうして大手予備校(塾にはあまりいない)と呼ばれるところには1人(もしくは極めて少ない数字)の生徒の話を聞き、さも自分が体験してきたように「学校の授業ではこうだ」「学校は○○だ」といえる人が少なからずいるようです。私には理解できません。おそらくはポジショントークなのでしょうが、それにしても学校に不信感を抱かせるようなことをどうしてつぶやくかな。誰も得をすることなんてないのに。

私は学校に対して幻想を持っているわけではありません。承認欲求の強すぎる≒すぐに何かを変えたがる校長もいたし、ベテランでも授業ができない先生もいたし、若手でも勘違いしている先生もいました。(私もそう思われていたかもしれませんが) そんなことを百も承知の上で断言できることは、学校の教育力は高い、ということです。

私は今でも覚えています。コロナが始めて流行したときに、大手予備校はギリギリまで生徒募集をした上で、突然に休校しました。授業料の返金もなかった。少なくとも、そんな組織に比べれば、学校の教育力の方がよっぽど高いし、生徒のことを純粋に考えています、間違いなく。

学校というのは、家庭と市民社会とのトンネルのようなものです。幼稚園や保育園は家庭に近いので、家庭的なケアが多くあり、大学になれば社会に近いので自由さが増していきます。中学や高校は、教科教育だけでなく、特別活動を通じて集団について学ぶ=他者を理解したり、学年に応じた役割について学んだり、進路を通じて生き方を考えたりする場所です。「教科」で生活をしている人には分からないかもしれませんが、皆さんが目の敵にしている部活動の競技で将来に生活する生徒は極めて少ないのと同じように、将来的に「教科」で生活する人はほぼいないんですよ。学校で行われる『教育』とは、先生方が生徒に教えることだけではなく、先生方がサポートして生徒が運営することもあれば、学校の手を離れて生徒同士が身につけていくことだっていくらでもあります。教養=他者に対する思いやりを身につけることが、最も透き通った意味での教育だと私は信じて疑いませんし、それが根底にない教科教育は「サロンの住人」のやりとりに過ぎないという考えは10年以上も前から変わっていません。

子どもは大きくなり、「社会」の中で生きていきます。そこには同質性はなく、多様性があります。高校という場所は入学試験があるので同質性が比較的高い集団でしょうが、公立の小学校中学校では多様性を身につけられます。これは、仕事だけでなく、市民生活を送っていく上で、大きな財産になると思うんですよね。少なくとも私はそう思います。

いま公立学校は、いろいろな仕事を押しつけられたり、いちど始めた仕事を止められなかったり、と『雑用」の多すぎる職場環境になっています。友人に聞くと、私が在職していた頃よりも、よっぽど厳しい状況になっていると聞いています。そして、学校の先生には高度な守秘義務があるので、SNSなどで語れないことも多くあるでしょう。ただ、こうやって応援している元職もいます。

2022.07.20

Sアカデミーで学ぶ中3生の英語の平均点

Sアカデミーに通っている中学生の英語の平均点です。ちなみに、当塾は入会テストを(現在のところは)実施しておらず、「Sアカデミーで学びたい!」という生徒さんがいれば、原則的に「どうぞ」と受け入れています。また、妙なイメージ戦略も立てていないので、「受験ガチ勢」は入会時にはいません。学んでいくうちに、『受験ガチ勢』になることはありますが、最初は普通の中学生です。

現在の中学3年生の模試の平均点の推移です。

 これは中学2年生の時です。左側が9月、右側が1月のテスト結果です。上がSアカデミーの平均点、下が千葉県の平均点です。

 こちらは中学3年生になってからで、4月と6月になります。上がSアカデミーの平均点、下が千葉県の平均点です。平均点よりも20点以上も高くなりました。

おそらくですが、8月の試験では平均点よりももっと高い点数になると思われます。

秋の英検では、全員が準2級に合格するようにサポートしていきます。前回のテストでは「あと一歩」という生徒が多く、現在は1/4しか合格していませんが、秋には全員が合格できるように夏休みに鍛えていきます。

2022.07.20

中学校こそ、「優秀な」先生を!

高校で20年以上教え、その後に中学生に教えるようになって今年で8年目です。中学生は教えれば教えるほどおもしろいけど難しい。それに、教科的にも教える側の責任が高校に比べて大きいような気がします。その理由を書いていきます。

  1. 中学生は精神的にまだ幼い
    思っていることを適切な言葉で伝えられなかったり、言葉に出さなかったり、ということが多くあります。また、「かっこつける」こともあります。ひと言で言うならば、自然体とはほど遠く、小学校の低学年の頃とは全く違うのではなでしょうか。教える側も、その生徒の変化を意識しながらどのような言葉をかけるか、どのように対応するかという瞬時の判断が求められますし、日頃からの人間関係も大切になります。壁を乗り越えるときには「追い込む」必要もあります。いつ追い込むか、どのように追い込むかというタイミングを間違えると大事故になりますので、これは職人技です。
  2. 親子関係が大きく変わる
    自我に目覚めた中学生と、それを(多かれ少なかれ)受け入れられない保護者との関係の端境期です。いわゆる反抗期。「子どもの人生は子どもが決める」と思える保護者もいる一方で、子どもの精神的な成長に戸惑う保護者も。そのサポートというか、保護者にそれを伝えることも教える側の責任だと私は思います。親子関係がスムーズになれば、勉強にとってもいい環境作りになります。
  3. 英語の基礎を学ぶ時期
    「簡単な問題を繰り返すこと」を「基礎の獲得」と勘違いしている人が多いのではないでしょうか。中には「品詞を覚えること」という訳の分からないことをいう人もいます。もちろん、品詞を意識することも、基礎問題の徹底も、SVだとか、目的語だとか、全部必要だと思いますが、それを「基礎の獲得」と考えるのは違います。自分で乗り越えられる中学生はいいですが、乗り越えられない生徒の方が多いのではないかな。この基礎を学ばないと高校生になってから苦労しますし、基礎を学べれば高校生になってもさほど苦労しません。
  4. 「何をどのように習得させるか」の全体像を教え手は把握
    テキストに従って教えることは簡単です。多少の力があれば、誰にでもできます。しかし、ある単元を勉強していて、その前を理解していないと思ったときに、すぐにその場所に戻れる能力も必要です。理解がすっとできたと思ったら、その先を教えることも必要です。たとえば、分詞の形容詞的用法で後置修飾が分かっていないと思ったら、the bird in the cageのような「前置詞句」の「形容詞的用法」 に戻るし、場合によっては受け身や進行形にまで話を進めることもあります。

中学生を教えるには、教科的な指導だけでなく、心理的(教育的)なトレーニング(経験)が必要です。中学校の3年間は高校の3年間よりも英語という教科的には大切な時期です。だからこそ、優秀な先生こそ中学校で教えて欲しいなと思っています。

2022.07.19

勉強の仕方教えます

Sアカデミーでは今年の中学3年生から、難関私立高校に対応するクラスを作りましたが、その英語と数学の「指導方法」で感じたことです。

数学は難しい問題を解けばいいというものではない。参考書の例題を反射神経的に解けるようにしていくことが大切です。こんな話を数学の講師としていると、例外なく「わたしもそうやって勉強してきました」と話しています。中には「こんな簡単な例題を?」と思うものもあるかもしれませんが、それも必要。「見た瞬間に解き方が分かる」というまで勉強すると、自分の得意不得意のジャンルが見えてきます。その不得意な部分をしっかりとカバーしていきましょう。数学の試験で「ムラがある」人は、これで自分の苦手分野が浮かび上がってきます。

英語は単語。そして名詞句の理解。からの、サイトラ。最後に音読。これが長文攻略のトレーニングに必要です。中学生が学ぶ文法の多くは名詞句作りですから、名詞句を意識して学習を重ねた方が、文法を整理できます。「すべての文法は長文読解に通じる」と意識して文法を勉強すると、「文法の幹」ができあがります。この幹があると、正誤問題に出題される「枝葉」もすっと分かるようになってきます。暗唱は目的ではなく、結果です。自然と暗唱できるようになるまで、目の前の子どもに伝える気持ちで音読することが大切。サイトラ→音読のトレーニングや、英検の問題集を使ったトレーニングで長文速読ができるようになります。

「勉強の仕方が分からない」と入力し変換すると、「勉強はしたくない」か「いくら勉強しても暗闇の中にいる」と出てきます。後者の人がすべきことは、「基礎」といわれることが多いでしょう。その「基礎」とは、「数学は例題」、「英語は単語からの音読」です。

2022.07.11

壁を乗り越える!

今になって振り返ってみると、ずいぶんと私は親に大切にされたと思います。「公務員1馬力」の家庭でしたが、亡父の母校でもある私立中学校に入学させてもらい、大学も一人暮らしをさせてもらいました。今の自分の人間関係の基礎は中学~大学の時なので、年を取れば取るほど感謝も深くなりました。

「教育業界」にいる人は、「教育」と「教科」に軸足が分かれると思います。前者は林竹二・デューイや教育史・心理学に興味関心があり、後者は(英語についてならば)語学に面白さを感じるでしょう。

私は圧倒的に「教育」に興味があります。人間が成長し、社会の一員となり、社会のために働き、社会はその人のために動き、次の世代を育て、老年を迎えていくのかということを考えることが多い。(「いつか死ぬわけだし」という気持ちを自然に持てる年齢になってから、若いときのような山っ気はなくなりました。) 生徒に対しても、「壁を乗り越えることで成長する」ことをサポートしたいという思いが中心で、その手段が私には英語に過ぎないわけです。だからこそ、英語の教え方にもこだわるし、授業中に乗り越えられない壁があるようなら、その場で授業の進め方を変えます。その結果として受験があり、合格すればお祝いをしますし、不合格でもやり遂げられたことに敬意を表します。「頑張りが報われない」ことが人生ですから。

乗り越えるべき「壁」とは、何かを最後まで続けることだと思うんですよね。完成させる覚悟や勇気を持ち、ゴールまで歩いて行くことは自分の意思で可能です。しかし結果がどうなるかはコントロールできないことですから、それは「結果に過ぎにない」。ただ、その結果を受け入れることは自分の意思で可能です。この繰り返しが、その人を成長させ、人間的に豊かにさせていくことではないかな。そこに寄り添う親と子どもの関係がはっきり出てくるのは子どもが大人になったときでしょうね。

英語では、いくつかの「壁」で苦労するケースがあります。語順と名詞が、「壁」です。たとえば、、、

Q.なんとなくで英語を理解していますが、どうすればいいですか?
A.語順を意識しましょう。英語の語順は「主語」+「動詞」+「目的語」+(どこ)(どのように)(いつ)(理由)になっています。「主語」には「は/が」を、「目的語」には「を/に」をつけます。
I bought this book in Chiba yesterday. → I bought this book ( in Chiba ) ( yesterday).

Q.名詞ってなんですか?
A.名詞とは「しりとり」で使うグループのことです。 book(「しりとり」で負けてしまいますが)のように1ごの場合は「名詞」、this bookのように2語以上のまとまりだと「名詞句」といいます。主語と目的語は100%名詞(名詞句)で、補語も名詞や名詞句のケースが多くあります。

暴力的なまでに短い説明ですが、ここが分かるだけで、英文の読み方の感覚が変わる中高生は多くいます。