Chief blog塾長ブログ

2021.06.28

学校の授業は大切だ

昨年度の学校の一斉休校のときに、生徒の学力は学校の授業を土台としているとつくづく感じました。『土台』とは「英語的基礎体力」です。これが身についていないと、塾や予備校的な授業ともいえる、文法や語法に重点をおいてもなかなか力がつきません。単語を覚えろといっても、なかなか覚えられません。教科書はよく作られています。「学校の授業は捨てる」という生徒の皆さんは、いまいちど、学校の英語の授業を見直した方がいいかもしれません。

『英語的基礎体力』は塾予備校で身につけられるか、というとなかなか難しいかもしれません。できないわけではありませんが、学校で授業経験がないと厳しいでしょうね。

『音読』でも、「音読しなさい」では不十分です。「後で自分たちで音読しておくように」というのでは、さらに不十分。特に英語に困っている生徒が自立学習者になる=英語的基礎体力を獲得するためには、長文を自分なりに教材化する必要があります。それを学校の先生方はしているのです。

2021.06.17

子ども的仁義

「進路三者面談」というのは、教員時代から何度もありました。生徒の進路に対して、保護者の意見も聞き、方向性を作っていく面接です。何度もこの進路三者面談を重ねていくと、見方が少しずつ変わってきます。この進路三者面談とは、「保護者の悩みに生徒が付き合う時間」なんだなぁ、と。

この面談前に、ほぼすべての生徒は自分の進路を決めています。よく聞かれる「どうしてその進路にしたいの?」という答えに対しても、模範解答を用意して、「就職率がいい」「自分の勉強したいことができる」「学校の雰囲気があっている」「建学の精神によると・・・」など、絶対に反対できない「志望理由」をいってきます。もちろん保護者と意見が一致していたり、保護者が自分の子どもの方向性を受け入れているならばそれは問題はありません。しかし、一致していないと、「でも、、、」「先生、聞いてくださいよ」と親子での担任を介した会話が始まります。

そして最終的には子どもの意思が通るのが普通ですし、私もそれでいいと思っています。

子どもの人生は子どものものです。親のものではありません。

私も含めてですが、親が期待するとおりの人生を歩んできた人はどれだけいますかね。結果的に合致していたということはあっても、「親が望んだからこういう人生を歩む」なんていうのは、私なら避けたいし、子どもにも望みません。成功するか失敗するかという「結果」なんて、一時的なことばかりです。人間万事塞翁が馬。大切なことは、自分の人生を自分で決めて、責任を取っていくということではないか、と私は思っています。

その一方、生徒にも次のように話します。

  • 中学校で義務教育は終わります。だから、その先に進学したいというときには、「自分は高校(大学・専門学校)で勉強していきたい。しっかりと勉強をするので、もう少し援助をしてもらえないだろうか」と保護者にお願いしなさい。そして、「どの学校に行くかは自分で決めます。アドバイスは受けるけど、最終的に自分で決めるので、その結論は受け入れてほしい」

このような宣言というか、話し合いという「子ども的仁義」は大切なことです。先日も、中学3年生にはこの話をしたところです。

2021.05.25

教育的「コブコブの実」

今の中学生は『ONE PIECE』を読んでいないのですね。少なくとも、Sアカデミーの中学生は1割も読んでいません。ちょっとショック。

『ONE PIECE』にベロ・ベティという革命軍の隊長がいます。彼女が食べたのは「コブコブの実」。これにより彼女は、周囲の人間を「鼓舞」することで勇気づけ、筋肉を強化させます。彼女自身が強くなるわけではなく、周囲が敵に立ち向かっていくという能力です。「人々の内なる力を呼び起こす‼ ベティは‼ 自由への旗手なのよー‼」と紹介されている力です。

  • さァどうするゴミクズ共!!死ぬか!!戦うか!!己の運命を選べ!!! ヒーローは他人事か!!? お前かも知れない!!!

彼女はそういい、鼓舞された人々は海賊に勝ちます。そして、次に彼女は次のようにいいます。

  • おい‼腰抜け貧弱な愚民共ォ‼! / よく頑張ったわね・・・‼ いつでも呼んで!立ち上がる弱者を…私たちは絶対に見捨てない(904話)

もちろん、マンガといえばマンガなのですが、「コブコブの実」の要素は教育関係者には必要な能力だと思います。

 

リアル社会での「コブコブの実」は、「人間理解」がベースとなっているでしょうね。

2021.05.12

学力の伸ばし方(2)-同じ問題集を繰り返すとは?-

数学の問題集は次のように活用します。

問題を解いた後に次の4つのマークをつけます。

  • ◎ 見た瞬間に解ける。いわゆる「瞬殺」
  • ○ 考えて、正解にたどり着いた
  • △ 解けなかったが、解説を読んで理解できた
  • × 解けなかったし、解説を読んでも理解できなかった

大切なのは△と×。

  • △ 解答を、意味を考えながら写していく。写し終えたら、何も見ずにその問題を解く
  • × 先生に質問をする。納得したら、何も見ずにその問題を解く。

解答を見て納得したり、先生に教えてもらったりしても、それは「生わかり」の状態です。それを「分かる」ようにするためには、「何も見ずにその問題を解く」ことが大切なことになります。

問題集の2周目では、「◎」は飛ばします。このときに○→◎、△→○、×→△になれば理想的ですよね。2周目でも、△や×の問題は同じよう、何も見ずにその問題を解きます。3周目でも、◎はスキップし、同じように取り組みます。

3周を終えたときに、△や×の問題がその生徒の弱点です。だから同じタイプの問題を繰り返し、自分の「弱点」の穴埋めをしましょう。

2021.05.11

学力の伸ばし方(1)-理解して、定着する-

この頃、塾生に伝えていることは、「とにかく復習」。復習せずに、新しいことを勉強しても、最初に間違えた問題を次も間違える可能性が極めて高いからです。ネット上では「きれいな学習」がいわれることもありますが、私のような凡人は「切羽詰まった状態で復習」しなければ、なかなか定着しません。

どうして復習が必要か。認知カウンセリングでは次のようにいわれています。

「分からない」ことを授業などで学習しても、すぐに「分かる」にはなりません。最初は「生わかり」という「分かったつもり」状態です。この「生わかり」で、適切な宿題なり、復習があって、時にはそれを繰り返すことで、「分かる」状態になりますが、復習しなければ「分からない」状態にも戻ってしまいます。あ!勉強した気がするんだけど、えっと、、、、。という経験が私には何度もあります(苦笑)

では、具体的には何を復習すればいいのか、どうやって復習していけばいいのか。それは次回に。

2021.05.05

5月5日(水)のSアカデミー

本日まで高校生の授業はお休み。夜は中学3年生の授業のみ。講師は、ブラックホール研究をしていた松尾さんです。

「システム英単語」と「ターゲット1900」の確認テストがあります。引き出しに50番ずつのテストが入っているので、生徒は自分のタイミングで単語テストは受けられます。来週から始まるチューター面談で単語の学習計画を立て、単語を覚えていきます。

チューターの基本的姿勢は、「1年前の自分に伝えたいメッセージを担当生徒に伝える」ことなので、しっかりと学習管理をしてくれそうです。

ちなみに、単語テストケースの上のデコレーションはチューターのIさんが作ってくれました。

 

 今日はあいにくの荒天ですが、17時には中高既卒生が25名以上自習をしています。自習室を利用する生徒は、必ずといっていいくらい成績が上がりますね。

 

2021.05.03

GMARCH以上合格率118%--学習期間や学力の伸び(2)--

昨年度、Sアカデミーの合格実績は次の通りです。なお、12月まで続けていた生徒は22名。

<国立>

  • 筑波大学  1名   千葉大学 1名   東京海洋大学 1名

<私立>

  • 早稲田大学 6名   上智大学 3名   東京理科大学 1名
  • 明治大学 3名   立教大学 4名   中央大学 4名   学習院大学 1名
  • 武蔵大学 4名   獨協大学 2名   成蹊大学 1名   國學院大學 2名   駒沢大学 2名   専修大学 1名   東京女子大学 1名   東京農業大学 1名   東洋大学 9名   日本女子大学 2名   日本大学 1名   学習院女子大学  1名 他多数

このため、GMARCH以上合格率118%です。分母が小さいので、『合格者の人数』を見ると少ないですが、現役合格率は95%です。

受験の90%は生徒が勉強した結果です。そして、9%が授業、1%が生徒のサポートでしょう。授業は学ぶべき方向性を示すのでとても大切ですが、その方向性を生徒が信じて自分で勉強することがいちばん大切です。生徒が講師を信じられる人間関係の構築は大切だし、講師は信じられているという重みを受け止め、その信頼を裏切らない授業が大切だと私は信じて疑いません。(ちなみに、個人塾ではこういう教育哲学がカラーを生み出すのでしょうね)

話がそれてしまいました。

私立文系に比べると、国立理系は合格することが大変です。特に、高校から入学した学校では、数学Ⅲや物理、化学が最後まで終わらないこともあります。たとえ終わったとしても、演習を十分に行える時間的余裕がなかなか取れない。私立文系は、2年後期から受験勉強に入っても間に合うケースが多いですが、国立理系だと志望校には間に合わないケースも少なくないでしょう。3年次は理系教科に時間を掛けなければいけないから、英語は1・2年でしっかりと勉強する必要があります。そして、古典は自分で勉強しつつ、共通テストでは90%以上を目指す。

私立文系に比べると、理系は受験勉強の期間が長く必要です。

2021.04.27

学習期間や学力の伸びなど(1)

講師との雑談の中で話題になったこと。

どのくらいの学習期間で、どういった大学に合格にできる可能性が出てくるのか

当然ながらいろいろなファクターが絡んでくるので、「1年の学習期間で○○大学に合格できる(可能性が高くなる)」ということはできません。参考までに、弊塾での実績を見ると、昨年度の早稲田大学に合格した塾生のデータ次の通り。

  • 早稲田大学 2年間×3名、1年9ヶ月間×1名、1年間×2名
  • 上智大学 2年間×1名、1年間×2名
  • 東京理科大学 2年間×1名

3月に卒塾した生徒の代は、高校1年次の講座がなかった世代なので、最大で2年間です。ほぼ全員が、秋の段階ではDE判定でしたので、いわゆる「逆転合格」になるのでしょう。ちなみに、これらの大学への合格率は50%を超えています。

一方、GMARCHは、少し状況が異なります。全員が1~2年間の在籍ですが、英検準1級が立教大学では大きな「武器」だったようです。なお、GMARCHへの合格率は約60%です。

  • 立教大学 5名(全員が英検準1級。CD判定から合格)
  • 明治大学 3名(実力通り。B~D判定から合格)
  • 中央大学 4名(上位大学を受験した生徒が合格している。共通テスト利用で合格。B~D判定)

データだけ見ると、在籍が1年間でも早稲田に合格しています。秋にDE判定だったとしても、志望校に合格しています。中には、高3の4月に英検準2級の英文に苦労していた生徒が早稲田に合格したケースさえあります。

ただ、逆は真ならずです。在籍1年間・秋DE判定・高3春に英検準2級でも、早稲田やGMARCHに合格できるかといえば、それほど簡単ではないでしょう。合格した生徒の特徴を次回に書いていきます。

2021.04.16

対面授業vsオンライン授業

Sアカデミーは小規模です。生徒数も100名にも届きませんし、クラスサイズも平均すると高校生で10名程度。既卒に関しては、1名で開講しているクラスも2講座あります。

中学生は私が受け持っているので生徒理解はできていますが、高校生は受け持っていません。だから、講師に必ず聞きます。

  • 授業で気になる生徒はいますか?

そうすると、「○○君がちょっと遅れ気味ですね」「△△さんが集中し切れていませんでした」など、悪いニュースがあると報告をしてもらえます。(悪い報告の方が必要なんですよね) そして、すぐに面談をするか、何かのきっかけ(を作り)で話しかけるか、様子を見るかを判断します。この判断は私の個性であり、Sアカデミーの雰囲気の土台となるところです。

生徒の学力を講師が把握し、教室長(塾長)が(何らかの方法で確かめた上で)対応し、情報を共有する。これが「生徒の共通理解」です。人間の成長には、このような対応が必要であり、それを求める高校生に必要とされるSアカデミーでありたいと思っています。

 

とても学校的で、講師が担任であり、教室長は学年主任みたいな感じかな(笑) この雰囲気に合う生徒はSアカデミーに入り、対面授業を希望していきます。こういう「生徒理解」がなければ、オンライン授業と大差はないかなと私は思ってしまいます。

 

ロックダウンに備え、オンライン授業の準備はしています。対面授業もすべてビデオに撮り、生徒は復習として見られるようにしています。ただ、対面授業にこだわりたいのは以上のような理由であり、これがSアカデミーの個性のひとつです。

2021.04.02

学校の先生はえらい

20年ほど前のことだが、「非暴力的な危機回避トレーニング」という講座を受講した。『相手と話し合うときには正面にたたない』という立ち位置がその基本で、確かに正面に立たれると緊張感があるが、横(90度)の位置だと緊張しない。「=」の位置ではなく、「L」になるとお互いに冷静になれるのだ。

学校に戻ってみると、生徒指導の上手な先生は確かに「L」の位置で生徒と話している。そういう先生は、経験則で「理屈」を身につけていくのでしょうね。尊敬する先生の方法をまねしているうちに、そのようなスキルを若い先生方が身につける。そしてその先生の「色」がつき、個性のあるいい先生になっていく。学校文化とはそういうものです。生まれつきの名医などいないのと同じように、生まれつきの優秀な教員は存在しない。

生徒指導には「免許」はないが、授業を行うためには「免許」が必要だ。この専門性が、他者から学ぶことが難しくさせている。お互いに遠慮してしまうから、気になってもいわないこともあるし、自分からほかの先生に教えてもらいにくい。そういう先生方をいちばんサポートしているのは、他校の先生や大学の先生だろう。決して、塾や予備校の講師ではない。

学校の中では授業以外の仕事も増えて、教材研究に費やす時間も減ってきている。先日、数年間ほど一緒に働いていた元同僚に聞くと、「あの頃よりも、よっぽど多忙化が進んでいる」とのことだ。学校の先生には守秘義務がり、話してはいけないことが、業務上にたくさん存在する。もっというならば、話してはいけない仕事ほど時間がかかる。生徒指導や学習サポート、家庭の問題(価値観問題からDVまで)など、生徒が学校生活を送る上で必要なサポートをしているから、勤務時間になったから帰ります、といえない日も少なくない。

 

学校の先生を小バカにするような塾・予備校の講師は滅びてしまえ。

 

1年ほど前の緊急事態宣言の時に、塾や予備校がいかに学校の授業に依存していたか思い知ったはずではないか。たった週1回の授業だけで学力が伸びるはずもなく、「学校というリズム」の中で塾や予備校は「果実」をいただいているのに、その自覚もなく、「内申点のためには、○○だ」なんて「おまえはバカか」という言葉しかない。

 

バックネット裏で「監督采配」を楽しんでいる人はビールのつまみにいいかもしれないが、教育でbackseat driverは現場の士気を下げ、教育全体の生産性を下げていく。

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