Chief blog塾長ブログ

2021.10.20

最後までやり切る経験とサポート

「先生、おなか周り、痩せてきましたね」と学生スタッフからうれしい言葉。コロナ禍をいいわけに太ってしまったので、ダイエットを始めて2ヶ月。体重もピークに比べて5%ほど下がりました。体を動かし、夜の食事を控えれば、体重は下がっていきますね。「今日はチートDAY!」と食べれば、体重は増えます。偶然性はなく、あるのは必然だけです。

偶然性がないところが、受験と違うところです。ダイエットは100%自分の問題ですが、受験は偶然性が低くないし、自分の力だけでは何ともしがたいときもあります。頑張れば結果に結びつくかというと、必ずしもそうならない。その日の体調もあれば、問題との「相性」など、受験には変数が多くあります。だから絶対はない、といわれるのでしょう。

受験でいちばん尊いことは、「最後まで勉強し続ける」ことではないかと思います。数学のセンスがあってもなくても、英語のセンスの有無にもかかわらず、誰しもがその気になれば「最後まで勉強し続ける」ことは可能です。ただ、ジッドの『狭き門』とまではいいませんが、全員ができるわけでもありません。ただ、全員にその可能性はあります。学習塾のいちばんの仕事は、この「最後まで勉強し続けること」をサポートすることではないのかと思います。(このサポートがなければ、物理的な対面授業の意味は薄く、ビデオ学習となんら変わりません)

結果として合格したらそれはステキなことだし、不合格であったとしても「やり切った」ことは人生にプラスになります。やったことの結果なら受け入れられますが、やらないでの結果はなかなか受け入れられないものです。受験が人生に透き通った意味で役に立つとしたら、困難なことに対して、孤独を感じながらも、最後までやり切る経験をすることができるということです。

これから孤独感との戦いの本番です。最後までサポートしていきます!

2021.10.15

『短文で覚える中学英単語1900』が発売されました。

拙著『高校入試短文で覚える英単語1900』は、中学3年生~高校2年生を意識して作ったものでした。しかし、昨年度に読書猿様にご紹介を受けてから、「やり直しの英語」として大人の方に活用されるようになったこともあり、『短文で覚える中学英単語1900』(文英堂)と書名を変え、上梓しました。発売初日から、新宿のブックファースト様では、目立つようにおいていただいて感謝しております。ありがとうございますm(__)m

英文は全く変わっていませんが、「やり直しの英語」には最高の1冊であると自負しています。

20年前には、ほとんどの英語教育関係者にとって「やり直しの英語」など見えない存在でした。大学入試が今よりも激しい時代だったので、「できる生徒」「やる気のある生徒」さえ見ていればいいわけです。しかし当時の私の勤務校は、一般受験で大学を受験する生徒はほぼおらず、その生徒たちの学習モチベーションをどうするかが大きな課題でした。

リメディアルは、「筋論」はむしろ有害です。また、ほとんどの人がノウハウを持っていません。大手の予備校も中小の予備校も、おそらく持っていないでしょう。おそらく公立高校にはノウハウを持っている先生(たとえば群馬のリーチロー先生)もいるでしょうが、優秀な先生は目立たないというか、目立とうとしないんですよね。(そういう先生にスポットライトを当てていく教科教育の大学の先生はさすがですね)

リメディアルでは「学習をすることは大切だ」なんて正論をいっても受け入れてくれません。受け入れてもらうためには、その人の人となりが大切ですが、当時の私には荷が重いものでした。だから、「できなかったことができるようになることで、自尊感情が生まれていく」という信念で当時は教壇に立っていたものです。

どのように教えるか=相手に理解させるかというスキルを身につけるため、英語教育だけでなく、認知カウンセリングや教育相談、心理学までいろいろな勉強会に出ました。そして基本単語を覚えるためには、DUO式がベストではないかと思い、「総合的学習の時間」(懐かしいな)で「英単語を覚えよう!」という講座を開き、そのときに作った英文が本書となりました。

現在、YouTubeのSアカデミーチャンネルで本書の解説をアップしていますが、今月から来月に削除する予定です。また、整序問題も無料で配布しておりましたが、現在は配布しておりません。解説や整序問題(アプリ使用)は有料化する予定です。学習者にとって無料は良さそうですが、無料だと「タダなので」と勉強しなくなります。そのために有料化します。

この1冊が完成するまで、いろいろな工夫がありました。定年退職された編集者Kさんからのアドバイスや(無理ともいえる;笑)課題をひとつひとつ解決したのが本書です。英語をやり直して学習したいという方は、本書をご購入なさるか、千葉市美浜区打瀬のSアカデミーにご入会ください!

2021.09.28

年齢を重ねてから、生徒対応に変化あり

学生時代の友人の近況をFBで知ると、みんな年を重ねたなぁと思う。おそらく私もそう思われているのでしょう、当然だろうけど。同級生が52歳になる学年ということは、私も52歳になったということだ。

年齢を重ねると、ほとんどのことを受け入れられるようになる。若いときには、とんがった正義感というか、自分勝手な哲学というか、受け入れるためにガマンすることが多かったけど、50近くなってから多くのことを受け入れられるようになるし、赦せるようになる。「私憤」についてのことです、念のため。

時系列で考えてみると、

  1. 正義感時代(20代まで) 自分勝手な正義感で世の中を考える。
  2. ガマン時代(30代) 自分勝手な正義感で考えるものの、ガマンするようになる。ストレス多し。
  3. 「イタさ」を感じる時代(40代) 同世代の人で、私憤を正義感として考える人にイタさを感じる。
  4. 全受入時代(50代) イタさを感じていた人にも、そこには訳があるのだろうと思えるようになる。

とわけられそう。

教諭から塾長と立場は変わったものの、生徒への対応も変わってきた。

  1. がむしゃら時代(20代) 知らないことが多いが、パワーで押し切る。保護者は親世代。
  2. うぬぼれ時代(30代) 自分がなんとかしなければ、自分ならなんとかできると思う。精神的黒歴史時代(苦笑)
  3. 結果受入時代(40代) 生徒の進路結果などは受け入れられるようになる時代。結果を出そうとするが、受け入れる。
  4. サポート時代(50代) 引っ張るのではなく、サポートが本分だと考え、進路結果については受け入れるようになる。

徐々に達観するようになった世代として、塾生に求めていることは「最後までやり抜く」こと。人生では、やり抜いたことは後悔しない。失敗したとしても、糧にもなるし思い出にもなる。しかし、やり抜かないと後悔する。たとえ成功したとしても後悔する。自分自身にはウソがつけないし、自分にウソをつかざるを得ないことをがいちばん辛い

だから、塾生が「最後までやり抜く」ことができるような環境を整備したり、メンタルを保てるようなサポートをしたり、というのがSアカデミーの基本的な立ち位置です。

2021.09.18

インスタ始めました♪

ブログだとどうも堅い印象があるようですが、Sアカデミーはアットホームな雰囲気です。学生スタッフは全員が卒塾生ですし、中には中学2年生から通っていたスタッフも数名います。「きょうだい通塾」も数組います。「卒塾生講師」もいます。ちなみに、チラシのデザインまでやってくれています(笑)

雰囲気はアットホーム、勉強は妥協を許さない。そんなところです。

彼女たちが中学生だったときに、初期の講師に勉強を授業時間外に教わっていました。初期の講師もイヤな顔をひとつせず、教えてくれていました。そのときの生徒=現在の学生スタッフが今日は中学3年生に国語を教えていたので「ありがとう」と伝えたところ、「私も○○さんに教わったからね」。

そんな学生スタッフがインスタを更新しています。どうかご覧下さい!

 

2021.09.12

『「意味順」ドリル1・2』をご恵贈いただきました

中学校1年生を教えていると、英語力アップのためには語順(意味順)の理解が欠かせません。「主語」があり、「動詞」「目的語・補語」「副詞」という語順を体得しなければ、中学2年以降には『なんとなく理解』という、単語と単語で意味を推測する可能性が高いのです。「なんとなく理解」でもある程度の点数がとれることもあり、学習している生徒は「自分が語順を理解していません」といえず、そのままの状態で高校生になってしまう生徒も少なくありません。

語順を理解させたくても、中学1年生では、「主語」「動詞」「目的語・補語」「副詞」という品詞もなかなか使いにくい。それを本書では「だれが」「する/です」「だれ・なに」「どこ」「いつ」とし、その「ボックス」に英語を書き込むことで、語順が理解できるようにしています。しかも、日本語も優しい言葉遣いになっており、著者の奥住先生のお人柄が出ています。

疑問文の時には、「だれが」の左側に「はてな」というボックスが出てきています。「意味順」が出てきた数年前(10年以上かな?)には、ここを「玉手箱」としていてそのボックスの役割が理解できなかった人も多かったでしょうが、今回の「はてな」とすることで、「疑問文の時には、ここを使う」というメッセージにもなっています。このような言葉遣いは、中学校で英語を教えてきた奥住先生ならではの工夫ですね。

ちなみに、9月からSアカデミーでは中学1年生の英語講座を始めたのですが、語順をベースとして授業を行っています。Sアカデミーに来られない中学1年生にとっては、英語力のベースを作ってくれる良書ですね!

2021.09.06

『短文で覚える英単語1900』の改訂について

秋から冬にかけて、『短文で覚える英単語1900』と『やさしくわかりやすい英文法』(2冊とも文英堂)の2冊が改訂されます。『やさしくわかりやすい英文法』については、解答を中心に改訂する部分もありますが、『短文で覚える英単語1900』の内容は改訂されません。コラムの変更はあるものの、英文については現行版と一切、変更がありません

今年度より、中学校では仮定法や現在完了進行形が導入されています。単語数もずいぶんと増えました。今後は、短文の数を333にするなどして、文法項目と単語数とを拡充する必要も十分に理解しています。

冬に、『短文で覚える英単語1900』を活用したコラボを企画しています。

2021.08.30

私立高校の選び方

中学3年生に「お勧めの私立高校はどこがありますか?」と尋ねられることがあります。相性の問題も大きいので、「ここがお勧め!」というのはなかなかありません。ただ、次のようなことはいえます。

  • 大規模校vs小規模校

大規模校は施設も充実しているが、先生方とのつながりは強くない。その一方、小規模校は施設は充実していなくても家庭的な雰囲気があります。どちらの方がいいのか、自分に合う方はどちらかをまずは考えて下さい。

次のような企業に皆さんは就職したいでしょうか?

  1. 自分の会社の看板商品を、他の会社に製造してもらう
  2. 社長がその会社出身ではなく、他社からやってくる
  3. 毎年のように社員が退職していく

きっと、その会社の評判はよろしくないですよね。製造技術がないの? どうしてプロパー(生え抜き)社員が社長をしないの? なんで退職???。おそらく、一般企業でこのような状況であれば、危機的です。

これを私立高校の当てはめてみるとどうなるか。

  1. 学校の先生が補習をせずに、塾や予備校に丸投げ(塾予備校の先生による「学内予備校」も含む)
  2. 校長先生が、公立高校や他の私立高校からやってくる
  3. 毎年のように先生の募集をしている

公立高校に比べて、私立高校はイメージ戦略が上手ですね。たとえば、学校案内のパンフレットは、おそらくプロのデザイナーが作っているクオリティがあります。(公立高校は、印刷所と先生方とが作っています) そういうイメージで選ぶのではなく、そこの高校にいる先生の様子や、先生方の働きやすさを意識して高校選びをしてみたらどうかなぁと私は思います。

もちろん、それ以外の視点、たとえば部活動や距離的な問題もあるでしょう。そういう視点で選ぶ人が間違いだといっているわけではありません。求めるものが明確ならば、それは大切なことです。ただ、「私立高校をどう選ぼうか」と悩んでいる人に、こんな視点で考えてみたらどうでしょうか、ということです。

2021.08.27

少人数のメリット

ネット上には頭がとてもよく、理性のみで動く人もいるようですが、そういう人は見なくてよろしい記事です。

私が英語の授業で大切にしていることは、感情です。科学的ではない何かで人間は動きます。たとえば、人を好きになったり、嫌いになったり。なんとなく(ただし確信を持って)右に行ったり、左に行ったり。誰しも冷静に判断し、損得勘定(エゴ)で動くとは限りません。ところが、自分の都合となると相手に「理性」を求めることがある。あくまでも学習の話です。

授業者は「こころは、前に勉強したよね」といってみたり、「このように勉強をすれば、半年後には英語が読めるようになる」といってみたり、とても正しいことをいう傾向があります。確かにその通り。授業者は生徒のことを、1ヶ月前に勉強したことは覚えている、「正しい」カリキュラムでの学習は英語力アップにつながる、と考えがちですから。

しかし、現実はそうではない。それで勉強ができるようになるなら、苦労する人はいません。1ヶ月前の学習を覚えている人は少ないだろうし、正しいカリキュラムを順番にすべてを理解していくことも無理でしょう。もちろん、「理性的に学習が継続できる人」もいるかもしれませんが、そういう人はすごいですね、としかいえませんが。

授業者にとって必要なことは、授業を進めていくだけでなく、生徒の様子を見て、「ここは分かっていない」「これは大丈夫」と判断し、時には復習をしたり、時にはペースアップをしたりすることだと私は思っています。特に中学生にはこれを大切にしています。たとえば名詞句を意識させて、それがSやOになる(とりあえずCは脇に置いておく)と教えても、それが1回で理解できるはずもなく、場面を見つけては「名詞とはなんだっけ?」「これは名詞のグループ?」など繰り返します。そして、名詞の理解が足りないと思えば、そこに時間を取ることもありますし、理解のステージが上がったと思えば、学習のペースを上げます。生徒をしっかりと観察することはとても大切なことです。

生徒の個性も考えつつ、声もかけます。かけないこともあります。「勇気づける」といっても、「励ました自分」を存在させるのではなく、生徒がどうすれば学習を継続するのか、成長していくのかを考え、付き合い方も当然、変えていきます。私自身がすべての生徒を把握できることが、少人数の授業のいいところであり、生徒ひとりひとりの居場所になっていくきっかけないのでしょうね。

 

2021.08.21

苦手を克服したい生徒へのサポート

「英語の苦手な生徒に英語を克服させる」ということに興味を持つ英語の先生は多いようです。ただ「苦手な生徒」といっても、それがどの学力層を指しているかというのもなかなか共通しないようです。

「英語が苦手なので克服したい」と思って学習塾に来るというのは、本当に困っているからです、当然のことですが。高いお金を払い、時間を費やし、「イヤなこと」に取り組みに来るわけです。足取り軽く向かってくるわけではありません。彼ら・彼女らが英語を克服することができたら、「自分にもできた」という達成感と、その達成感をえられた自尊感情とが芽生えますが、克服できなければ、自己否定になってしまいます。若者の「自己否定」ほど辛いものはありませんから、受け入れるのであれば十分な責任・覚悟が必要です。(覚悟とは、うまくいかなければ来年辞めよう、なんていう逃げではなく、何があっても寄り添い、サポートしていくということです。)

大学の進学率は約50%。そのうち、約25%はAOや推薦で大学に行きます。つまり、「受験生」として意識される生徒はせいぜい30%に過ぎません。もっといえば、上位の生徒ほどAOや推薦で進学しない傾向があるので、成績上位30%程度の生徒といっていいでしょう。一般受験を意識している高校の先生も予備校の先生方もこの30%を意識しているのです。その層の「苦手な層」は全体から見たら「上位層」です。

2018年には約120万人いた18歳は、2020年には約116万人、2021年は113万人、2030年には約102万人に減ります。一方、大学進学者数は増えています。つまり、今まで大学に進学をしなかった学力層が、大学進学を目指しています。これから「英語が苦手だ」という層が、さらに大学進学を目指していき、そのサポートが必要になってくることは数字からも明らかです。

教員時代の友人に話を聞くと、「中学校の時に通っていた学習塾に通う生徒が増えてきた」といっていました。一昔前は「教えるだけ」「質問があれば来なさい」「学習するかどうかは生徒しだい」という状況でした。もちろん、昔のことになりますが、私の時代(18歳人口が200万人時代)もそうでしたが、今では「学び方を知らない」という生徒が少なくないでしょう。そういう生徒に「学び方」から教えたり、「共感」したりできるのは、「中学校の時に通っていた学習塾」のようなタイプの学習塾なんだろうな、と私は想像しています。「この先生の元で学習したい」と思えなければ、生徒は伸びませんし、辞めていきます。

「英語が苦手な生徒」への英語の教え方は、英語だけではありません。ベースに人間に対する畏敬の念を持ち、教育心理や(生涯)発達心理学、認知カウンセリングを学んだ上で、英語教育の知識が必要です。ただし、華やかなものではありません。「自分の価値を高める」と考えている人には、不向きなのはいうまでもありません。

 

2021.08.13

専門家としての責任

拡大し続ける「新型コロナウイルス」を巡って、「医師」の発言も異なることも少なくありません。脳腫瘍で死んだ父を最初に執刀したのは、脳腫瘍の症例が多い医師ではなく、脳梗塞や脳溢血の症例を主に扱う医師だったため、手術で腫瘍を取りきれませんでした。ちなみに、2回目の手術を行った千葉県立がんセンターではほぼすべての腫瘍を取ってくれたので、「専門家」とはピンポイントでなければ、「専門家」と呼ぶのに値しないケースが少なくないということを父の死ということで学びました。だから、「医師」というよりも、「感染症の専門家」の意見を聞くようにしています。

「理系」の専門家は、答えが数字で表れますよね。また、悲観的なことを想定しながら行動をするし、しっかりとした専門家ほど楽観的なことはいいません。数字は、知識量だけでなく、俯瞰する能力や経験などに裏打ちされた想像力がベースとなっているのでしょう。いい加減な「専門家」は、淘汰されていく運命だろうと信じたい。

その一方で、教育も含め「文系」だと答えが「数字」で現れにくく、たとえ数字が想定と違っていてもいくらでもいいわけができる。遠藤周作さんのエッセイで、星占いで間違った占い師にその理由を尋ねたところ、「この頃は人工衛星の影響で」と返されたとありましたが、結論が想定と違うと文系の専門家はいろんな「人工衛星」が飛んでいることになる。自省することのない専門家は「サロンの住人」になり、経歴や知識などハッタリで生きていくのでしょうね。

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