2021.06.17
「進路三者面談」というのは、教員時代から何度もありました。生徒の進路に対して、保護者の意見も聞き、方向性を作っていく面接です。何度もこの進路三者面談を重ねていくと、見方が少しずつ変わってきます。この進路三者面談とは、「保護者の悩みに生徒が付き合う時間」なんだなぁ、と。
この面談前に、ほぼすべての生徒は自分の進路を決めています。よく聞かれる「どうしてその進路にしたいの?」という答えに対しても、模範解答を用意して、「就職率がいい」「自分の勉強したいことができる」「学校の雰囲気があっている」「建学の精神によると・・・」など、絶対に反対できない「志望理由」をいってきます。もちろん保護者と意見が一致していたり、保護者が自分の子どもの方向性を受け入れているならばそれは問題はありません。しかし、一致していないと、「でも、、、」「先生、聞いてくださいよ」と親子での担任を介した会話が始まります。
そして最終的には子どもの意思が通るのが普通ですし、私もそれでいいと思っています。
子どもの人生は子どものものです。親のものではありません。
私も含めてですが、親が期待するとおりの人生を歩んできた人はどれだけいますかね。結果的に合致していたということはあっても、「親が望んだからこういう人生を歩む」なんていうのは、私なら避けたいし、子どもにも望みません。成功するか失敗するかという「結果」なんて、一時的なことばかりです。人間万事塞翁が馬。大切なことは、自分の人生を自分で決めて、責任を取っていくということではないか、と私は思っています。
その一方、生徒にも次のように話します。
このような宣言というか、話し合いという「子ども的仁義」は大切なことです。先日も、中学3年生にはこの話をしたところです。