Chief blog塾長ブログ

2021.10.26

英文の速読力を育む

「速読だけを意識しても誤読しては不十分だ」という趣旨の正論をよく聞きます。確かにそうですよね。共通テストになってから、受験生が読む英文の分量は極めて多くなり、早く読もうとするあまり、内容把握が中途半端になったり、fact vs opinionの処理がおろそかになったり、とうまくいかないのでしょう。

その一方で、「どうすれば速読できるのか」という問いかけに対する明快な答え(トレーニング方法)を示している人はどのくらいいるのでしょうか。そして、実践している学校や塾、予備校関係者はどのくらいいるのでしょうか。「理屈は分かったが、どうすればいいの」という答えがないまま、正論をいっても仕方がないのです。

Sアカデミーでは、速読のトレーニングをしています。既卒生全員(8名)ですが、しっかりと成果が出てきています。音読時の微妙な間や教材の選定は、その場で私が判断するため、マニュアル化できないものです。ちなみにこれ(間の取り方や教材の選定)ができるのは、学校(もしくはそれに準じる塾)の先生でしょう。日頃から生徒と接して、授業以外の関わりがある先生なら持っている能力です。生徒との関係性なしに学力を伸ばすことは極めて難しい。(数字で示せるかな)

『先生はえらい』(内田樹著)ではありませんが、教育現場であれば、生徒が「この先生から学びたい」と思ったときに、きっかけとなる教材・授業を提示することで生徒は意味のある学びをしていきます。

もちろん、関係性を求めていない中高生もいるでしょうが、Sアカデミーはそのような関係性の上に授業を考えています。